お子さんの咳や鼻水が長引くと「ただの風邪かな?」と心配になりますよね。
特に「RSウイルス感染症」は、乳幼児期のお子さんにとって避けては通れない感染症の一つですが、初めての感染や、まだ小さい赤ちゃんの場合は重症化のリスクもあり、不安を感じる保護者の方も多いことでしょう。
この記事では、RSウイルス感染症の症状から治療、ご家庭でのケア、そして最新の予防策まで、皆さまの不安に寄り添いながら詳しく解説します。
RSウイルス(Respiratory Syncytial Virus)は、非常に感染力が強く、2歳までにほぼ100%の人が一度は感染すると言われているありふれたウイルスです。
一度かかっても免疫が長続きしないため、生涯にわたって何度も感染を繰り返しますが、年齢や感染回数によって症状が大きく異なるのが特徴です。
初めての感染が多く、重症化しやすい傾向にあります。普通の風邪症状から始まり、次第に咳が激しくなり、「ゼーゼー」「ヒューヒュー」といった喘鳴(ぜんめい)を伴う「細気管支炎」や「肺炎」を引き起こすことがあります。
多くが再感染のため、鼻風邪程度の軽い症状で済むことがほとんどです。
RSウイルス感染症の典型的な症状経過
症状は一般的に1週間から10日ほどで回復に向かいますが、咳だけは2〜3週間長引くこともあります。
特に3か月未満の乳児や早産児、基礎疾患のあるお子さんは注意が必要です。以下の症状が見られたら、早めに医療機関を受診してください。
RSウイルスというウイルスが呼吸器に感染することで起こります。
例年11月〜1月頃に流行することが多かったのですが、最近では季節を問わず流行が見られるようになっています。
主な感染経路は、以下の2つです。
潜伏期間は通常4〜6日(範囲は2〜8日)です。症状が改善した後も、ウイルスは数週間にわたって排出され続けることがあります。
診断は、流行状況や典型的な症状(喘鳴など)から総合的に判断します。
鼻の奥に綿棒を入れて粘液を採取する「迅速抗原検査」で、数分〜15分程度で診断が可能です。
残念ながら、RSウイルスを直接やっつける特効薬はありません。そのため、治療は症状を和らげる「対症療法」が中心となります。
ご家庭でのケアが回復への大きな助けとなります。
赤ちゃんは鼻が詰まると呼吸や哺乳が苦しくなります。福山市のおひさまこどもクリニックでは、鼻水吸引器の貸し出しも行っております。
少しずつ、回数を分けてこまめに水分を与えてください。食事はおかゆやうどん、バナナなど、消化の良いものがおすすめです。
空気が乾燥すると咳が悪化します。加湿器などで湿度を50〜60%に保ちましょう。また、寝苦しそうな時は上体を少し高く(縦抱きに近い状態)してあげると呼吸が楽になることがあります。
熱がなく、元気があるようなら短時間の入浴は構いません。
RSウイルス感染後の登園・登校の目安
インフルエンザのような一律の停止期間はありませんが、厚生労働省のガイドラインでは「呼吸器症状が消失し、全身状態が良いこと」が目安とされています。ひどい咳やゼーゼーがなくなり、普段通り食事が摂れるようになれば登園を検討してください。
RSウイルスは感染力が非常に強いため、基本的な対策が重要です。
RSウイルス感染症は、多くのお子さまが経験する「ありふれた風邪」の一つですが、特に小さなお子さまにとっては、ときに苦しい病気となります。 ピーク時の数日間は、夜も眠れず不安になることもあるでしょう。
大切なのは、危険なサインを見逃さず、適切にホームケアを行うことです。
「いつもと様子が違う」「息苦しそう」など、少しでも心配なことがあれば、遠慮なく福山市の小児科おひさまこどもクリニックにご相談ください。お子さまの健やかな成長と回復を、スタッフ一同全力でサポートいたします。