長引く咳で受診されるお子様が増えており、中にはマイコプラズマ感染症(肺炎)が原因となっているケースも見られます。
マイコプラズマ肺炎は、適切な診断と治療を行えば改善していく病気です。
お子様が「マイコプラズマ肺炎かも?」と思ったら、広島県福山市のおひさまこどもクリニックへお気軽にご相談ください。
マイコプラズマ肺炎は、「肺炎マイコプラズマ( Mycoplasma pneumoniae )」という名前の 細菌 によって引き起こされる呼吸器感染症です。
この細菌は少し特殊な性質を持っており、一般的な小児科で使われる抗生剤(ペニシリン系など)は効きません。
特に以下のような特徴がある場合、マイコプラズマ感染症の可能性があります。
マイコプラズマは、主に 5歳から14歳 の学童期の子どもたちに多く見られますが、発症年齢のピークは3〜7歳とする報告もあります。
軽度の風邪症状から気管支炎、そして肺炎と、様々な症状を引き起こしますが、実際に肺炎になるのは感染者の3~5%程度だと言われています。
また、マイコプラズマは感染力が強いわけではないものの、飛沫感染や濃厚接触で広がるため、 家族内感染 や再感染も多く見られ、大人でもマイコプラズマ肺炎に感染することもあります。
マイコプラズマ肺炎の潜伏期間は、比較的長いのが特徴で、 2〜3週間 程度(1〜4週間程度の幅あり)です。
感染は主に、咳やくしゃみによる 飛沫感染 や接触感染によって広がります。
初期症状は風邪に似ており、 発熱 (38℃以上が多い)や全身のだるさ、頭痛、喉の痛みなどが現れます。
症状の特徴として最も重要とされるのは、発熱から2~3日遅れて始まる 咳 です。
このほか、腹痛、吐き気、嘔吐といった消化器系の症状が見られたり、まれに発疹が出現することもあります。
乳幼児では、喘鳴(ヒューヒュー、ゼーゼー)を伴うこともあります。
マイコプラズマ肺炎は外来で治療できることが多いですが、症状によってはすぐに再受診が必要です。
診断は、症状、流行状況、経過などを踏まえて医師が総合的に判断します。
広島県福山市のおひさまこどもクリニックでは、のどを綿棒でこする迅速検査キットを実施しており、 約15分 で結果が出ます。
ただし、この迅速検査は 感度があまり良くありません (偽陰性になることがある)。
そのため、症状や経過からマイコプラズマ感染が強く疑われる場合は、検査が陰性でも治療を開始することがあります。
肺の炎症の有無を確認するために行います。
血液中の炎症反応(CRP)や白血球数を確認したり、マイコプラズマに対する抗体(IgM)を調べて診断する場合もあります。
マイコプラズマ感染症は、軽症であれば自然に回復することもありますが、長引く場合や肺炎の所見がある場合には治療を行います。
多くの場合、入院は不要で、外来で治療が可能です。
マイコプラズマは一般的な抗生剤は効果がないため、医師が必要と判断した場合は、 マクロライド系抗菌薬を主に使用します。
必要に応じて、咳を抑える薬や、痰の切れを良くする薬を処方します。
お薬による治療と並行し、症状を和らげる対症療法を行います。
発熱時は脱水症状を起こしやすいため、塩分と水分を同時に摂れる経口補水液などでこまめに水分補給をしてください。
また、濡れタオルや加湿器で部屋の湿度を一定に保つと、咳が和らぎます。
咳で眠れない場合は、クッションなどで少し上体を起こしてあげると楽になることがあります。
咳が長引き、通常の治療で改善しない場合は、 咳喘息 が隠れている可能性があります。
その場合は、気管支拡張剤や吸入ステロイド薬など、喘息に準じた治療を試みることも重要です。
マイコプラズマ肺炎になったら幼稚園・学校にはいつから行っていいのか悩んでしまいますよね。
マイコプラズマ肺炎を含むマイコプラズマ感染症は、学校保健安全法で「その他の感染症」に分類されています。
インフルエンザなどと違い、 明確な出席停止の規定はありません 。
再開の目安
感染拡大を防ぎ、お子様の回復を優先するために、できれば以下のような状態になったら登園・登校を再開するようにしましょう。
症状が出ているうちは感染を広げる可能性があるため、登園・登校は控えてください。
再開の際は、必ず事前に医師にご相談ください 。
A:マイコプラズマは飛沫感染や接触感染で広がりますので、特別なワクチンはありませんが、感染対策は重要です。
A:マクロライド系抗生剤が効果的であれば、通常は治療開始から2~3日で解熱に向かいます。
ただし、咳は熱が下がった後も長引く特徴があり、3~4週間続くこともありますので、焦らず治療を続けることが大切です。
抗生剤を飲んでも症状が改善しない場合は、耐性菌の可能性や他の病気を考慮するため、必ず再診が必要です。