亀頭包皮炎とは

亀頭包皮炎(きとうほうひえん)は、男の子のおちんちんの先端部分(亀頭)と、それを覆っている皮(包皮)に炎症が起こる病気です。小児科では比較的よく見られる疾患で、特に乳幼児から小学校低学年くらいまでのお子さんに多く発症します。

小さな男の子は、まだ包皮と亀頭がくっついている状態(生理的包茎)であることがほとんどです。これは異常ではなく、成長とともに自然と剥けるようになっていきます。しかし、この時期は包皮の内側に汚れがたまりやすく、細菌が繁殖しやすい環境になっています。そのため、亀頭包皮炎を起こしやすいのです。

「おちんちんが赤い」「痛がっている」などの症状でご来院されるお子さんは少なくありません。適切な治療を行えば、通常は数日から 1 週間程度で改善します。決して珍しい病気ではありませんので、安心してご相談ください。

亀頭包皮炎の原因

・細菌感染によるもの

亀頭包皮炎の多くは、細菌感染が原因です。原因となる細菌として代表的なものは以下のとおりです。

  • ブドウ球菌
  • 連鎖球菌
  • 大腸菌

これらの細菌は、私たちの皮膚や腸内に常に存在しています。通常は悪さをしませんが、包皮の内側に入り込んで増殖すると炎症を引き起こします。

・カンジダ(真菌)によるもの

細菌以外では、カンジダというカビの一種(真菌)が原因になることもあります。カンジダは、抗生物質を長期間使用した後や、おむつかぶれがあるときに増えやすくなります。

■炎症を起こしやすくなる要因

以下のような状況では、亀頭包皮炎を起こしやすくなります。

要因 説明
不十分な清潔ケア 入浴時に包皮の周りを十分に洗えていない
おむつ環境 蒸れやすく、細菌が繁殖しやすい
包皮を触る癖 汚れた手で触ることで細菌が入る
砂遊びの後 砂場で遊んだ後に手を洗わずにトイレに行く
免疫力の低下 風邪をひいているときなど体調不良時

特に、トイレトレーニング中のお子さんや、自分でトイレに行けるようになったばかりのお子さんに多い印象があります。手洗いが不十分なまま、おちんちんを触ってしまうことが原因と考えられます。

亀頭包皮炎の症状

亀頭包皮炎では、以下のような症状が見られます。お子さんにこのような様子があれば、受診をご検討ください。

■見た目の変化

  • おちんちんの先端が赤く腫れている
  • 包皮の部分がパンパンに膨らんでいる
  • 黄色や白っぽい膿(うみ)が出ている
  • 包皮の先にかさぶたができている

■お子さんの様子

  • おちんちんを痛がる
  • おちんちんをかゆがる
  • おしっこのときに痛がる、泣く
  • おしっこを我慢するようになった
  • パンツやおむつに膿がついている
  • しきりにおちんちんを気にする、触る

■注意が必要な症状

以下の症状がある場合は、早めに受診してください。

  • 発熱がある
  • おしっこが出にくい、出ない
  • 腫れがひどく、包皮が戻らない
  • 痛みが強く、お子さんがとても辛そう

重症化すると、包皮の内側に膿がたまってしまうこともあります。気になる症状があれば、早めにご相談いただくことをおすすめします。

亀頭包皮炎の治療

診察について

診察では、おちんちんの状態を確認させていただきます。多くの場合、見た目で診断がつきます。お子さんが恥ずかしがったり、怖がったりすることもありますので、できるだけ短時間で、優しく診察するよう心がけています。

■治療方法

亀頭包皮炎の治療は、原因に応じて行います。

細菌性の場合

  • 抗生物質の塗り薬を処方します
  • 症状が強い場合は、飲み薬の抗生物質を併用することもあります
  • 塗り薬は 1 日 2~3 回、患部に薄く塗ってください

カンジダ(真菌)性の場合

  • 抗真菌薬の塗り薬を処方します
  • 細菌性とは使う薬が異なりますので、自己判断での薬の使用は避けてください

膿がたまっている場合

  • 包皮の内側に膿がたまっている場合は、優しく膿を出す処置を行うことがあります
  • 処置後は、ご自宅で塗り薬を続けていただきます

■治療期間の目安

通常、適切な治療を行えば 3 日~1 週間程度で改善します。ただし、症状が良くなったからといって、自己判断で薬を中止しないでください。指示された期間は、しっかりと塗り続けることが大切です。

途中で治療をやめてしまうと、再発したり、治りにくくなったりすることがあります。

ご自宅で気をつけること

■日々の清潔ケア

毎日の入浴時に、おちんちんを清潔に保つことが大切です。

  • お湯で優しく洗う:石鹸を使う場合は、刺激の少ないものを選びましょう
  • 無理に包皮を剥かない:強く剥こうとすると、傷がついて逆効果です
  • 包皮の周りを洗う:剥ける範囲で軽く洗い、しっかりすすぎましょう
  • よく乾かす:入浴後は、こすらずに優しく水分を拭き取りましょう

■塗り薬の塗り方

  • 入浴後など、清潔な状態で塗りましょう
  • 手をよく洗ってから塗ってください
  • 包皮の先から少し入れるように、薄く塗り広げます
  • お子さんが嫌がる場合は、寝ている間に塗るのも一つの方法です

■日常生活での注意点

ポイント 具体的な対策
手洗い トイレの前後に必ず手を洗う習慣をつける
下着 通気性の良い綿素材の下着を選ぶ
おむつ交換 こまめに交換し、蒸れを防ぐ
爪切り 爪を短く切り、引っかき傷を防ぐ
触る癖 汚れた手で触らないよう声かけをする

■再発を防ぐために

亀頭包皮炎は、残念ながら繰り返すお子さんもいらっしゃいます。再発を防ぐためには、以下のことを心がけてください。

  • 日々の清潔ケアを習慣にする
  • トイレの後の手洗いを徹底する
  • 外遊びの後は手を洗ってからトイレに行く
  • 気になる症状があれば早めに受診する

お子さん自身が清潔を保つことの大切さを理解できるよう、優しく教えてあげてください。

さいごに

亀頭包皮炎は、男の子にはよくある病気です。適切に治療すれば、ほとんどの場合は問題なく治ります。

「おちんちんのこと」というと、相談しにくいと感じる保護者の方もいらっしゃるかもしれません。しかし、お子さんの健康を守るためには、早めの受診が大切です。
気になることがあれば、福山市の小児科、おひさまこどもクリニックにご相談ください。お子さんが安心して診察を受けられるよう、スタッフ一同、丁寧に対応いたします。

広島県福山市のおひさまこどもクリニックでは、
小さいお子様から高校生まで、長引く咳、肺炎に関する診察にも対応しています。

ご不安な点があれば、お気軽にご相談ください。

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